カーリット、林地でのデゾレートAZ粒剤(除草剤)のドローン散布について福島県でセミナー実施 「スマート林業」の実現で林業の人手不足の課題解決を見据える
◆ロングセラー除草剤「デゾレートAZ粒剤」のドローン散布技術をホクサン株式会社と共同で開発、林業の人手不足解消を目指す
◆地方自治体や大学の協力のもと全国で散布試験を実施し、2026年度の実用化を目指した検討を進める
◆8月に公益社団法人 福島県森林・林業・緑化協会(以下、福島県森林・林業・緑化協会)にて、2024、2025年度の群馬県内で実施した試験結果レポートを発表

当社エンジニアによる発表の様子
環境負荷の小さい除草剤「デゾレートAZ粒剤」
当社が販売する「デゾレートAZ粒剤」は、塩の電気分解で作る塩素酸ナトリウムが有効成分の除草剤です。宅地や駐車場のほか、水稲刈取跡で利用されており、タケやササに有効なことで知られています。除草剤としては珍しく無機の除草剤であり、分解後は「塩」になるため、環境負荷が小さいことが特徴です。
当社では、このデゾレートAZ粒剤を森林保全に役立てるため、ホクサン株式会社と共同しドローンによる散布技術の開発を行っています。現在、日本各地の林業事業体や地方自治体と連携して散布試験を実施しており、2026年度の実用化を目指した検討を進めています。

デゾレートAZ粒剤
今回、福島県森林・林業・緑化協会の普及啓発事業の一環として8月26日に開催された「第2回ふくしま皆伐再造林セミナー」にて、「林地でのデゾレートAZ粒剤(除草剤)のドローン散布について」の発表を行いました。
デゾレートAZ粒剤による「スマート林業」の実現
人工林林業では、雑草木などを除去して新たな苗を植栽できるように土地を整備する「地拵え」や、苗木の成長を促すために周囲の雑草木類を除去する「下草刈り」という作業があります。近年、林業における人手不足や造林拡大に対応すべく、作業の省力化や低コスト化が課題となっており、最新技術を導入する「スマート林業」の実現が求められています。
デゾレートAZ粒剤は、「実績・登録」、「安全性」、「薬効・薬害」などさまざまな面で適性があり、ドローンをつかった精密・自動散布と組み合わせることで効率的な除草が期待できます。過酷な作業である地拵え・下草刈りを軽減するために全国で散布試験を実施し、実用化に向けた検討を進めています。
試験用ドローンの展示
今後の展望
「デゾレートAZ粒剤」は発売から70年以上が経過しているロングセラー商品です。長年の信頼と実績をもつ除草剤を活かし、今後は最新のドローン技術とともに森林保全の省力化や林業推進に役立てるよう技術開発を進めています。今後も、福島県森林・林業・緑化協会をはじめとした日本各地の林業事業体や地方自治体と連携しながら、豊かな森林の維持と林業の発展に向け、さらなる技術力の向上を目指してまいります。
カーリットグループは「持続可能な社会に貢献するために、"化学"と"技術"の力を合わせ、人びとの幸せな暮らしを支えたい」という"ありたい姿"のもと、これからも自然環境の保全に貢献していきます。
【関連リンク】
「林地でのデゾレートAZ粒剤(除草剤)のドローン散布について」発表資料はこちら
「第2回ふくしま皆伐再造林セミナー」の詳細についてはこちら(福島県森林・林業・緑化協会HP)
「デゾレートAZ粒剤」の製品情報はこちら
【本件に関するお問合せ】
経営企画部 広報・IR推進室
TEL:03-6893-7060
E-mail: pr@carlit.co.jp